次に読むもの
チュートリアルを通したなら、二階建て一棟と平面図と、動線・採光の答えが手元にある。ここから先は読者によって道が分かれる。一つ選んで、一枚だけ読む — 順に読み下す本ではない。
記法をもう少し書きたい
行頭に来る16語と、字下げの9種類の行が、一枚に並んでいる。チュートリアルで使わなかった zone (集計の単位)、asset (建具の型)、import (層に重ねる)、stack と band (階を跨ぐ積層と帯状の割付)、polygon (敷地の形)、column (位置を書かない柱)、over と drop (上書きと削除) は、規模が大きくなったときの語である。
書きながら手元に置くならこの頁でよい。
やりたいことが決まっている
→ 階を足す から始める手順の巻
階を足す・階をつなぐ・住戸を室に割る・実測を計画に重ねる・プログラムに組み込む・エージェントに書かせる標準ループ — 目的別の手順が並んでいる。チュートリアルが一本道だったのに対し、こちらは必要なところだけ抜き読みするための巻である。
なぜこう書くのかが腑に落ちていない
空間中心のモデル・境界による壁の表現・既定の境界・パスと面積集計・導出される情報・属性の拡張 — 記法の形の裏にある考えを、実装の話を挟まずに扱う巻である。
チュートリアル第5段で踏んだ罠だけを正面から見たいなら check の保証範囲 が一枚で答える。
エラーが出て止まっている
→ 診断コード索引
koyu check --json を付けると診断コードが出る。65個すべてに、何を言っているのか・なぜそうなったか・どう直すかがある。
コードが出る前に「なぜこの書き方が拒まれるのか」から知りたいなら 診断の読み方。
check は緑なのに建物が怪しい
check が言うのは「書かれたものがデータとして矛盾していない」までである。外部へ辿り着けない室、外皮の穴、窮屈な階段、急すぎるスロープ、扉に重なる柱、敷地からはみ出す建物 — 15の規則が別の面として並んでいる。判定は保証ではない。この線引きそのものは 約束の範囲 にある。
コマンドをもっと知りたい
14のサブコマンドが、実際の出力つきで並んでいる。チュートリアルで使わなかった graph (空間の隣接)、stats (面積と効率)、site (敷地・建蔽率・容積率)、runs (縦動線)、layers (合成に参加した層と、属性ごとの出所)、diff (合成の言葉での差分)、axo (軸測図) がここにある。
プログラムから使いたい
20行で parse から診断、正準JSONまで通す。その先の公開面 — 59個の値と77個の型 — は TypeScript API に並んでいる。
LLM エージェントに読み書きさせたい
→ koyu-mcp
依存ゼロの stdio MCP サーバーで、12個の道具が同じ導出を出す。登録は一行、認証も環境変数も要らない。エージェントは layers で読み、write_layer で書き、check が門番になる — エラーは層と行の出所つきで返る。
書かせる前にコミットしておくこと。write_layer は全置換で書き、取り消しを持たない。
この道具が何を持たないのか知りたい
→ 持たないもの
原本に幾何を持たないこと、配置の仕組みを持たないこと、建築的な判定を原本の契約に含めないこと、実務解像度を追わないこと、往復互換を諦めたこと — 意図して置かなかったものが、なぜ置かないかとともに並んでいる。逆に何が壊れずに残るのかは 凍る面 — 何を壊さないか。