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RUN — 縦動線

RUN は四つ生きている。RUN04・RUN06・RUN07・RUN08 は欠番である。

コードseverity何を言うか
RUN01error一つの空間に縦動線の宣言が複数ある
RUN02error値が上る向きになっていない
RUN03error領域が矩形一つでない、またはレベルが特定できない
RUN04欠番
RUN05errorform の値が不正、または形が決まらない
RUN06 RUN07 RUN08欠番

階段・斜路・エスカレーター・昇降機は「レベル間を通れる」という一つの関係の、装置の違いにすぎない。この記法は二つを分けて持つ。

  • トポロジー — どのレベルとどのレベルが繋がるか。垂直境界 (stack / boundary type:stair) が持つ。
  • — 段割り・踊り場・勾配。空間の宣言から導出される。段数も踏面も勾配も書かない。

宣言は一行である。鍵が装置を名指し、値が上る向きを言う。

space /L1/s stair X1..X2 Y1..Y2 stair:N

鍵は stair: ramp: escalator: lift: の四つ。値は方位 (N=+Y, S=-Y, E=+X, W=-X) で、向きを持たない lift: だけは 1 と書く。

RUN が見るのは宣言から形が一意に決まるかだけである。決まった形が登りやすいかどうかは建築の側の判断で、koyu validate が別に言う。

一つの空間から RUN が出す診断は高々一件である。下の順に見て、一つ当たった時点でその空間の走査は終わる。

RUN01 — 縦動線の宣言が複数あります

error

grid X 0 3000 6000
grid Y 0 6000
level L1 0 h:2700 slab:300
level L2 3000 h:2700 slab:300
space /L1/s stair X1..X2 Y1..Y2 stair:N ramp:N
space /L2/s stair X1..X2 Y1..Y2
More than one vertical circulation declaration: stair:N ramp:N (one space carries one)

原因 — 四つの鍵は、装置ごとの形の生成規則を選ぶ宣言である。一つの空間が二つの規則で同時に形を持つことはできない。

直し方 — 空間を分けて、それぞれに一つずつ書く。階段と斜路が同居する空間は、実際には二つの空間である。

RUN02 — 値は上る向きです

error

grid X 0 3000 6000
grid Y 0 6000
level L1 0 h:2700 slab:300
level L2 3000 h:2700 slab:300
space /L1/s stair X1..X2 Y1..Y2 stair:up
space /L2/s stair X1..X2 Y1..Y2
The value of stair is the direction it rises, N/E/S/W: stair:up

原因 — 段割りを決めるには「どちらへ上るか」が要る。これは領域からは導けない唯一の情報なので、書かれなければならない。up 1 north はいずれも通らない。

lift: は別の本文になる。

The value of lift is 1: lift:N

直し方 — 方位一文字を書く (stair:N)。昇降機は lift:1

RUN03 — 領域は矩形一つです

error

grid X 0 3000 6000
grid Y 0 6000
level L1 0 h:2700 slab:300
level L2 3000 h:2700 slab:300
space /L1/s stair X1..X2 Y1..Y2 + X2..X3 Y1..Y2 stair:N
space /L2/s stair X1..X3 Y1..Y2
The region of vertical circulation is a single rectangle (a union leaves the step division undetermined): /L1/s

原因 — 段割りは「走る向きの長さ」と「それに直交する幅」から決まる。L字やコの字の合併には、その二つが一意に無い。

直し方 — 階段室を矩形一つで割り付ける。L字の階段室が要る場面は、多くは階段と踊り場ホールに分けるべき場面である。

RUN03 は同じコードで、あと二つの状態も言う。

Vertical circulation requires a region: /L1/s

領域を一つも書いていない。

The level of the vertical circulation cannot be determined: /house/s

レベルが決まらない。この場合は SUF02 も同時に出る — 同じ空間の別の帰結である。

RUN05 — form の値が不正です

error

grid X 0 3000 6000
grid Y 0 6000
level L1 0 h:2700 slab:300
level L2 3000 h:2700 slab:300
space /L1/s stair X1..X2 Y1..Y2 stair:N form:spiral
space /L2/s stair X1..X2 Y1..Y2
form is straight / return: form:spiral (write a spiral as a succession of turns)

原因formstraight (直進) と return (折返し) の二つだけである。koyu は曲線を導入していないので、螺旋階段・螺旋斜路は「折返しの連続」として近似する。

RUN05 は同じコードで、あと二つの状態も言う。

form:return may not be written on lift (only a stair and a ramp turn back)

折返すのは階段と斜路だけである。エスカレーターと昇降機に form:return は書けない。

The form of the vertical circulation is undetermined: /L1/s (check that the landing does not exceed the full length)

書かれた値どうしが噛み合わず、形が出せない。landing: (中間踊り場の奥行) や entry: (乗り込みの床の奥行) が走り全体の長さを食い尽くしている、というのがほとんどである。

直し方form:return にするか、複数のレベルに分けて折返しを積む。走りが足りなければ、階段室を長くするか、踊り場を短くする。

導出された形を読む

koyu runs が、導出された形をそのまま表で出す。

grid X 0 3000
grid Y 0 12000
level L1 0 h:2700 slab:300
level L2 3000 h:2700 slab:300
space /L1/r ramp X1..X2 Y1..Y2 ramp:N slope:12
space /L2/r ramp X1..X2 Y1..Y2
koyu runs ramp.muro
L1→L2	ramp	r	rise 3000mm	straight	slope 1/3.3	going 9800mm	/L1/r

段数も勾配も書かれていないのに出ているのが、導出である。

欠番の四つ

RUN04 は SUF04 に合流した。「上にレベルが無いので形が一つも生成されない」という話は、縦動線の問題ではなく充足性の問題だからである。コードは SUF に属するが、走査は RUN と同じ一周の中にあるので、診断は縦動線の宣言の順に出る。

RUN06・RUN07・RUN08 は判定へ移った。この三つは「導出された形が使えるか」を言っていた — それは建築の側の判断であって、書かれたものが成立しているかという話ではない。

かつてlevel
RUN06 (段が窮屈)stair.proportioncaution
RUN07 (勾配が急)run.slopecaution
RUN08 (形はあるが繋がっていない)run.disconnectedcaution

番号は再利用されない

koyu validate ramp.muro
⚠ [run.disconnected] <absolute path>/ramp.muro:line 5: /L1/r has a vertical-circulation form but no vertical boundary connecting the levels (write stack or boundary type:stair — the form exists, but the graph cannot pass)
⚠ [run.slope] <absolute path>/ramp.muro:line 5: Derived slope 1/3.3 is steeper than the declared 1/12 (lengthen the run or lower the storey height)
Validation — 0 violations / 2 cautions

上のファイルは check では緑である。slope: は書く勾配ではなく、許容する勾配の上限であって、判定のためだけに在る。run.disconnected は「図には階段が描かれるのに動線が通らない」という最も気付きにくい食い違いを言う — 形の宣言 (ramp:N) だけを書いて、トポロジーの宣言 (stack / boundary type:stair) を書き忘れた状態である。

段の窮屈さも同じ構えである。

koyu validate tight.muro
⚠ [stair.proportion] <absolute path>/tight.muro:line 5: Derived step dimensions are cramped: 17 risers of 176mm, tread 13mm (2*riser+tread = 365mm; expected 550-700mm)
Validation — 0 violations / 1 caution

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