MCP をクライアントに登録する
koyu-mcp をエージェントのクライアントに繋ぎ、繋がったことを一段ずつ確かめるまでの手順である。所要は数分で、環境変数も認証鍵もネットワークも要らない。
登録の形そのもの — クライアント別の設定ファイルの置き場所、起動コマンドの二択、.mcp.json の綴り — はクライアントに登録するに一枚で並んでいる。この頁が足すのは順序と、各段の確認である。「登録したのにエージェントが建物を読めない」の原因は、ほぼすべてこの確認のどれかを飛ばしたところにある。
0. 先にコミットする
これが最初の手順である。
git add . && git commit -m "before letting the agent write"
write_layer はレイヤーを全置換で書き、取り消しを持たない。サーバーは版を一つも保存しない。巻き戻し・分岐・レビューはすべて git の仕事である。
登録より前にこれを書いているのは、順序として先だからである。繋いだ直後にエージェントは書ける。
1. Node を確かめる
node --version
Node 22 以上が要る。サーバー自身は実行時依存を一つも持たないので、これ以外に入れるものは無い。
2. 登録する
npm から使うなら一行である。
claude mcp add koyu -- npx -p @kensnzk/koyu koyu-mcp
リポジトリをクローンした開発版なら、先に npm install && npm run build を通してから dist/mcp.js を直接指す。
claude mcp add koyu -- node /path/to/koyu/dist/mcp.js
チームで共有するなら、リポジトリ直下の .mcp.json に同じ起動コマンドを書いてコミットする。他のクライアント (Desktop など) の設定ファイルの置き場所と、.mcp.json の書式はクライアントに登録するにある。
3. 繋がったことを確かめる
claude mcp list
✓ Connected が出るまで次に進まない。.mcp.json から来たサーバーは初回に承認を挟むので、承認するまでは保留のまま並ぶ。
セッション中は /mcp がツールの一覧まで見せる。12 個あれば正しい。数が違うなら、古い版に繋がっている。
4. サーバーが単体で動くことを確かめる
クライアントの一覧が疑わしいときは、クライアントを外して直接確かめる。これが原因の切り分けになる — 下が通ってクライアントで見えないなら、問題はクライアント側の設定にある。
printf '%s\n' \
'{"jsonrpc":"2.0","id":1,"method":"tools/call","params":{"name":"check","arguments":{"file":"examples/two-rooms.muro"}}}' \
| npx tsx src/mcp.ts
{"jsonrpc":"2.0","id":1,"result":{"content":[{"type":"text","text":"{\n \"ok\": true,\n \"spaces\": 3,\n \"boundaries\": 3,\n \"errors\": [],\n \"warnings\": [],\n \"diagnostics\": []\n}"}]}}
手で叩く道具立ての全部はstdio で MCP を手で叩くにある。
5. 自分の建物を読ませる
ここが最後の関門である。entry のパスは絶対パスで渡す。
ツールの file 引数が相対パスのとき、それはサーバープロセスのカレントディレクトリを基準に解決される。クライアントがどのディレクトリでサーバーを起動するかはクライアント次第なので、相対パスは当たったり外れたりする。
line 0: Cannot read file: /private/tmp/examples/two-rooms.muro
これが出たら、パスの綴りではなく基準ディレクトリを疑う。絶対パスに直せば消える。
エージェントへの最初の指示は、絶対パスを与えたうえでこう言えばよい。
/Users/me/work/house/main.muro を model_summary で読んで、何が書かれているか要約して
返ってくる要約に、レイヤー構成・レベル・面積・check の件数が並んでいれば、登録は完了している。model_summary が何を返すかはリファレンスにある。
繋がらないときの切り分け
| 症状 | 見るところ |
|---|---|
claude mcp list に出ない | 登録コマンドを打ったスコープ (ユーザー / プロジェクト) を確かめる |
| 保留のまま | .mcp.json 由来のサーバーは初回に承認が要る |
| 接続はするがツールが 0 個 | 起動コマンドが別のプログラムを指している。手順 4 を直接実行する |
| Desktop アプリだけ繋がらない | デスクトップアプリはシェルの PATH を継がないことがある。npx や node を絶対パス (which node の結果) で書く |
ツールは見えるが Cannot read file: | 手順 5 — file を絶対パスにする |
Unknown tool: | ツール名の綴り違い。名前の全部はkoyu-mcp |
次に読む
- エージェントに書かせる標準ループ — 繋いだ後の作業の順序
- stdio で MCP を手で叩く — クライアントを外して原因を掴む
- クライアントに登録する — 設定ファイルの形と置き場所
- koyu-mcp — 無状態であることと 12 のツール